一伸建設 サイト管理者ブログ

写真好きなサイト管理人が不定期に、現場の写真や工事施工例、
また折々の御所市や葛城市の風景の写真などを載せています。

<< April 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

<< 薔薇 | TOP | 新人舗装屋さんの為の基礎知識 .后璽僉嫉鯵儼舛遼‖ >>

2011.05.15 Sunday

奈良県土木部 舗装工事落札者決定基準 アスファルトプラント加点についての考察

0

    今日は、前回に引き続き
    奈良県土木部さんの舗装工事A等級の総合評価落札方式で
    用いられている「落札者決定基準」についてです。

    前回は、
    アスファルトプラントの所有=地域精通度なのか」を
    テーマにして書かせていただきました。

    そして、今日のテーマは・・・

    「アスファルトプラントの所有=舗装業者として優位性があることなのか?」
    です。


    奈良県土木部舗装工事A等級の入札で用いられている
    落札者決定基準の中に「地域精通度」という加点項目。

    落札者決定基準はこちらからご覧下さい。↓
    http://dp11114040.lolipop.jp/siryo/hosou2_2.pdf
    (グリーンの蛍光ペンで塗っている箇所が地域精通度の評価部分です。)


    この項目の中に
    「本店の所在地及びアスファルトプラントの有無」
    という評価項目があり、


    A、工事実施市町村を管轄する土木事務所管内に本店を有し、かつ、
    アスファルトプラントを所有(共同所有を含む)している。=1.5点の加点

    B,奈良県内に本店を有し、または、 アスファルトプラントを所有
    (共同所有を含む)している。
    =0,5点加点

    C,上記、A ,Bに該当しない=加点無し

    となっています。


    ですが、
    アスファルトプラントを所有(共同所有を含む)していることは
    舗装業者として優位性があることなのでしょうか?

    個人的には
    「100%自社所有のアスファルトプラントならば加点あり」
    と考えています。


    そして、0.5点は加点し過ぎなんじゃないの?
    と考えています。

    また、「共同所有(共同出資)」については
    加点の必要はないだろう。
    と考えています。


    確かに、アスファルトプラントを所有していることは
    舗装業者として優位性があることだと思います。

    自社のアスファルトプラントで研究開発に励み、
    環境型アスファルト合材等を開発したり、
    総合評価落札方式の入札において、技術的テーマに沿って
    自社特有のアスファルト合材を開発したり、
    そういうことが出来るというのは加点に値すると思います。

    が、しかしながら?
    現在の奈良県土木部さんの総合評価落札方式では
    そこまでの技術力が問われているとは思いません。

    現在の総合評価落札方式の技術テーマの内容ならば
    自社プラントを所有していなくても
    単体で営業されている他社のアスファルトプラントさんから
    アスファルト合材を購入し施工することで十分に対応が可能です。
    また、仮にある程度特殊なアスファルト合材が必要な場合で
    あっても、他社のアスファルトプラントさんと協議して
    対応していくことが十分に可能なレベルです。

    今後、入札の技術テーマとして
    「当該舗装工事の施工に当たっては、
    新技術を用いた環境型アスファルト合材を開発の上、
    施工に当たること」という技術的テーマでも
    用いられることでもない限り、
    アスファルトプラントの所有への加点については必要がない。
    若しくは0.1~0.2点程度の小さなもので十分ではないでしょうか?

    アスファルトプラントを所有していない事業者が
    圧倒的に多い現在の奈良県の舗装A等級の入札状況では、
    アスファルトプラントにあまり大きな加点を与えてしまうと、
    アスファルトプラント所有事業者に落札が偏りすぎてしまうでしょう。

    現状、そういう状況となっていることも事実です。

    奈良県土木部さんには、
    是非、アスファルトプラント加点については再考をしていただきたいです。



    次に、
    アスファルトプラントの共同所有者への加点についてですが、
    こちらについては是非、是正していただきたいものです。

    果たして
    アスファルトプラントの協同所有=舗装業者としての優位性
    となりうるのでしょうか?

    多くのアスファルトプラントでは、
    共同出資者による共同経営等ではなく、
    アスファルトプラント自体は単体企業として経営を行っています。
    さらに民法上で見て、
    共同出資者が出資することにより得うる権利というのは、概ね
    「利用権・収益権・処分権」だそうです。

    ということは・・・・
    アスファルトプラントの共同所有者(共同出資者)というのは
    アスファルトプラントの合材を購入する権利
    アスファルトプラントの配当を受ける権利
    アスファルトプラントへの出資を辞める権利

    この3つの権利を持っているに過ぎないのではないですか?

    この3つの権利の中で、
    一番大きな権利はアスファルトプラントの合材を購入する権利でしょう。
    しかしながらです。

    アスファルトプラント自体は
    単体企業として経営され、利益を追求している為、
    出資者以外でもアスファルト合材は購入できます。

    このような状況下において、
    アスファルトプラントの共同所有者が
    舗装業者としてなにかしら特殊な優位性を持っていると
    言えるのでしょうか?

    ましてや、
    現在の奈良県内のアスファルトプラントへの出資状況を鑑みれば、
    共同経営者として誰もが参加出来るわけではありません。


    当社が知る限り・・・
    とあるアスファルトプラントでは
    アスファルトプラントへの新規出資者となるためには、

    まず第一に
    資本金の上限と各社の出資比率との関係で、
    約20社しか出資を行うことが出来ない為、
    出資枠に空きが出来るのを待たなくてはなりません。

    更に、空きがあったとしても第二に
    ・年間アスファルト合材購入高10000トン以上程度
    ・2年間以上の購入実績
    ・理事会での全会一致での賛成
    ・共同出資者のうち2社以上の推薦書が必要

    等の厳しい条件をクリアしなければならない現状なのです。


    アスファルトプラントの自社所有ですら、
    大きな加点が必要であるとは思えない、
    現在の奈良県舗装工事A等級の入札状況下において、
    アスファルトプラントに共同出資をしていることが
    加点の対象となりうるのでしょうか?

    ISOは企業努力で得ることも出来ますが、
    現状、アスファルトプラントに出資を行うことは非常に困難です。
    多くのものが取得可能でないものを
    加点対象とするのは不合理ではないでしょうか?

    奈良県土木部さんには、
    是非是非、再度熟考していただきたいと思っています。

    ※追記
    いろいろ調べてみましたが、
    関西圏でアスファルトプラントが加点の対象となっていたのは
    奈良県だけでした。
    他府県では、配置技術者の1級・2級舗装の有無や
    CPDが加点対象になっているところが多かったです。
    また、近畿地方整備局でもプラント単体の加点はありません。
    やはりプラントは経審や工事成績での加点に置き換えていただきたいなぁ。。。

    ▲top