一伸建設 サイト管理者ブログ


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2011.07.04 Monday

平成24・25年度 建設工事格付け基準等について

0
     
    奈良県土木部公共工事契約課さんのページにて
    平成24・25年度 建設工事に係る格付け基準等について

    が発表されています。

    内容については、
    6月10日に発表された「新格付け基準(案)」の通りです。
    A1・A等級(舗装A等級含む)の1級土木技術者の増員と、
    発注基準(金額)の変更等が記載されています。

    ※但し、この格付け基準(案)は実施が猶予され、
    平成26・27年度格付けから実施となる予定だそうです。
    (平成24・25年度は現行格付け基準のままです。)



    「技術と経営に優れた企業の育成」の観点から
    格付け基準を変更されると言うことですが・・・・

    これはどちらかというと「育成」というよりも、
    現状ですでに技術者が多く経営規模が大きい事業者を
    残していこう。という「選別」の意味合いのほうが
    強いのではいないでしょうか?

    また、
    いびつな状態となっている「A等級の受注機会」の改善を
    図る為に発注金額区分の是正を図る
    とのことですが・・・

    3000万円〜5000万円台の工事を
    A等級単独の枠として設けただけで・・・・

    結局は、
    土木部さんがA1等級を設けたことによっていびつになった
    (A等級の受注機会が減少した)しわ寄せを
    B等級以下の零細業者に押しつけただけじゃないですか=3

    本来、A1・A等級の受注機会の是正を図るだけならば、
    5000万円以上のA1・A等級の発注金額の枠の中で、
    A1とA級の住み分けを図れば事足りることなのに・・・。

    これじゃあ、
    本課の工事を施工するA等級以上を生き残らす為に
    出先の土木事務所管内でセコセコ仕事をしているB等級以下を
    排除しようとしてるようにしか思えません=3

    B等級の業者はみんな怒ってますよ!

    公平って言うならば・・・
    「土木A等級の枠は
     A1とBと公平に1000万円ずつ分け合って
     4000万〜6000万にすればいい!!」

    っていう方もおられました(笑)!!

     


    舗装工事A等級に関しては、その最たるものじゃないですか?

    「技術力の向上や業者育成」どころではないでしょう(−−;?
    舗装工事の格付け自体が崩壊してしまいますよ??

    舗装工事A等級については
    現在、土木工事B等級と同じ格付け基準(1級1名以上)
    となっていますが、改正後には
    これがイキナリ1級5名以上となります。

    そして舗装工事B等級については
    ほぼ現行のままの2名以上(2級1名以上)となります。

    ということはですよ???
    舗装工事業者は・・・・
    舗装工事業者のままではA等級になれないということです!!

    舗装工事B等級の事業者が
    舗装工事A等級になるためには、
    その過程でまず、
    1級土木技術者を二人雇用し土木B等級になり、
    その後に1級土木技術者を5人にしなければ
    舗装のA等級にはなれない!!!!!!!!!!!!

    つまりは。。。

    「舗装工事A等級の業者は

    土木工事A等級であり、

    かつ1級又は2級舗装施工管理技術者を

    雇用していること。」


    ということになってしまいます。。。。

    これはびっくりの舗装工事の格付けです。。。


    なんで、舗装屋が舗装屋のA等級になるために、
    わざわざ土木のB級を経て、更には土木A級と同等となる
    5名という大勢の1級土木技術者を雇用するという
    遠回りをせなならんのですか??

    「いびつ」と言うならば、
    この新しい舗装工事の格付け基準のほうが
    断然「いびつ度」高いんじゃないんですか(−−;?

    そりゃあ、理論的には舗装のB等級から
    一気に1級土木技術者を5人雇用すれば舗装A級に
    なれるのかもしれませんが??

    発注金額の大きい土木工事業ですら、
    C級(2級2名)→B級(1級2名)→A級(1級5名)と段階的に
    引き上げられているのに舗装工事業では
    舗装B級(2級1名)→A級(1級5名)って、これはあまりにも
    無茶苦茶なのではありませんか(−−;?


    よ〜く考えてみてください。

    仮に土木C級・舗装B級の事業者が、
    特定建設業の許可を得て、1級土木技術者を5人雇用出来て
    イキナリ舗装A級になれたとします。

    でも、
    1級を5人雇用しても土木のランクはB級にしかなれません。

    本来、土木B級になる為には1級2名でいいはずなのに、
    舗装A級になりたい舗装屋さんは、その為だけに1級土木技術者を5名も
    雇用し土木B級にならなくてはならないのです。


    これは「いびつ」では

    ないのでしょうか?

    これで「舗装業者」の

    育成が出来るのでしょうか??



    ましてや、

    舗装工事の発注基準は
    1000万円以上はA等級で県内一括の総合評価落札方式。
    1000万円未満は土木事務所管内B級での指名競争入札。

    舗装工事A等級といえども、
    実質、監理技術者が必要となるような工事は極まれで、
    ほとんどは1000万円台の仕事だというのに・・・
    そんなに監理技術者いらないでしょ?。。。
    1000万円以上か未満かでこの格付けの差
    (1級土木5人と2級土木1人)はなんなんでしょう(苦笑)。

    この激変措置は本当に必要なのでしょうか?

    1000万円台の舗装工事を
    年に数本落札できるかどうか?。。。
    という現状の舗装工事A等級に1級土木技術者5名は、
    人件費・技術力、どちらの面から考えても
    完全なオーバースペックではないですか?

    また、
    今現在舗装工事A等級の発注基準は1000万円以上です。

    しかしながら、土木工事A等級は5000万円以上!
    土木工事B等級は2000万円〜5000万円!!
    C等級で800万円〜2000万円です!!!

    土木工事C等級で
    2000万円弱の土木工事の入札に参加する為に
    1級土木施工管理技士が不要であるのに、
    5000万円弱の土木工事の入札に参加する為に
    1級土木施工管理技士が1名で足りるのに、
    なぜ1000万円強の舗装工事の入札に参加する為に
    1級土木施工管理技士が5人も必要となってくるのか??

    なぜ、
    舗装工事A等級である為には
    土木工事A等級とならなければいけないのか?

    なぜ土木工事A等級の発注金額は
    5000万円から3000万円に引き下げられるのに、
    舗装工事A等級の発注金額は
    1000万円以上で据え置かれるのか?

    土木・建築・舗装の
    格付けや発注金額を揃えるならば、
    3業種共に綺麗に揃えればいいじゃないですか?

    舗装のA等級の
    発注金額も3000万円以上に揃えればいいんです。
    1級技術者が5人も居れば、
    それくらいの仕事が丁度良いのではないでしょうか?

    そして舗装のB等級も
    土木B等級と同じ格付け条件・発注金額にすればいいんです。
    1500万以上〜3000万未満の舗装工事はB等級で
    総合評価落札方式。
    土木B等級でも総合評価落札方式は実施されていますから、
    十分に対応できると思います。

    そしてC等級しかり。。。

    技術者の人数にテコ入れを行うならば、
    発注金額のほうでも技術者に見合った発注基準を設けるべきです。

    それが出来ないならば、
    そもそも舗装・土木・建築は区別されていて別の
    許可業種なのですから、
    舗装の格付けを無理に土木・建築と合わせる必要は
    無いと思いますよ???

    造園は単独の発注基準があるじゃないですか?

    舗装も舗装単独で格付けすればいいじゃないですか?

    舗装の格付基準なのだから

    舗装工事だけを視野に入れて格付けすればいいじゃないですか?

    公平・公正な入札と言うのはそういうものではないでしょうか?

    なんで舗装工事A等級に
    「土木工事A等級であり、かつ1級又は2級舗装施工管理技術者を
     雇用している企業であること」
    という「いびつ極まりない」基準を採り入れなければならないのですか?


    「そんなに土木A等級の業者の為に
     仕事を固めなくてはいけないんですか?」

    って、いらぬ疑問を抱いてしまいますよ。

    土木部さんに投げかけたい疑問はたくさんあります。



    A等級の事業者さんの批判をする訳ではないです。
    (仲の良い土木工事A等級の業者さんもおられますし☆)

    しかしながら、
    奈良県土木部さんの実施されようとしていることに
    異を唱えようとすると、そういう風になってしまいます。

    下位ランク業者から見れば
    「そんなにA級って大事かいな?。。。」と。。。


    追記。

    残念なことに。。。
    発注基準については平成24・25年度から
    今までB等級の参加枠だった、3000万円〜5000万円と
    言う枠は 土木A等級の発注枠に変更される予定だそうです。。。

    この前の説明会では「技術者の雇用」ありきで
    A等級の発注金額の引き下げについても語られていたような
    気がしますので、技術者雇用については猶予しているのに
    発注金額の引き下げのみを先行して実施するのは
    不自然ではないか?と思います。

    うちは反対していきます。。。



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